海辺ぐらし海色あつめ

35歳0歳児ママ。海辺ぐらし3年目。

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【育休明けの雇用条件変更】それは不利益変更かも!?


育休を取ろうと考えているワーキングママそしてワーキングパパの皆さんへ。そして、育休明けの雇用条件にモヤモヤしている皆さん。

キャリアコンサルタントの国家資格を持つわたしが、自身の育休明けトラブル経験を基に、不利益変更とその対処法を教えます。

✳︎以下は労働局の雇用環境・均等部や知り合いの社労士に相談して聞いた内容をもとに書き起こしています。細かなケースごとに判断基準が違いますので、あくまでも参考程度にお読みください。

不利益変更とは?

育休明け、仕事復帰の面談に行ったら…「雇用形態変更、配属先変更、給与変更を言い渡され、こんなはずじゃなかった!」という悲しいことがたくさん起こっています。

泣き寝入りする前に。もしかしたら、それは不利益変更かもしれません!

<育児・介護休業法第10条>

事業主は、労働者が育児休業の申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

引用:厚生労働省 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)

育休を取ったことによって、労働者が不利益な状況に陥ることを法律で禁止しています。

「育休を取らなかったら、そんなことにはならなかったはずなのに…」というのがポイントです。

育児休業等の申出・取得等を理由とする不利益取扱いの例

1 解雇すること。
2 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。
3 あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
4 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規雇用社員とするような労働契約内容の変更の強要を行 うこと。
5 就業環境を害すること。
6 自宅待機を命ずること。
7 労働者が希望する期間を超えて、その意に反して所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限 又は所定労働時間の短縮措置等を適用すること。
8 降格させること。
9 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
10 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
11 不利益な配置の変更を行うこと。
12 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒む こと。

引用:厚生労働省 都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)

不利益変更の難しいところは、労働者によって不利益かどうかの感じ方が違うということです。よく起こる状況を詳しく見ていきましょう。

雇用形態の不利益変更

4 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規雇用社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。

こちらのポイントは、強要したかどうか。あくまでも労働者に選択させる場合は、不利益とは言いにくいです。

例えば、正社員にはノルマが課されていて、育休明けを機にノルマのない非正規社員を選ぶ…という場合は不利益ではありません。

会社から「復帰後はお休み増えるだろうし、正社員のままだと他の人の目もあるから、非正規社員に…」と強要された場合は、不利益と言えるでしょう。

給与額の不利益変更

9 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。

働く時間が短くなったことによる給与減額ではなく、育休を取ったことで復帰後の給与が減らされた場合は、不利益変更と考えられます。

例えば、同じ職場に同じ雇用形態のまま復帰するのに、給与額を減らされた場合は、抗議すべきでしょう。

難しいのが、次の"配属先の変更"と"給与額の変更"がセットになっているケースです。

配属先の不利益変更

11 不利益な配置の変更を行うこと。

こちらのポイントは、就業規則や育児休業取扱通知書にて、配属先・配置変更の記載があるかどうかです。

就業規則や育児休業取扱通知書にて、"復帰後は基本的に元の職場に戻すこととする。但し、職場を変更する場合もある。"と書かれていると、以前と異なった職場が配属先になっても受け入れざるを得ないです。(相談・交渉はできます)

但し、残業だらけの部署に変更になった、勤務地が遠くなったなど、客観的に見て、明らかに育休前の雇用環境と比べて働き辛くなる場合は、不利益変更とみなされるでしょう。

では、就業規則に"復帰後の職場は変更することがある"と書かれていて、職場・仕事内容が変わることによって、給与が減額するというケースはどうでしょうか。

細かいケースごとに結論は違いますが、残念ながら不利益変更とは言い難いです。

但し、客観的に見て明らかに給与減額の幅が大きすぎる場合は、不利益変更として抗議できるでしょう。

不利益変更と感じたら?

わたしの身に起こったのは、配属先変更と給与手当の減額(消滅)でした。

会社側の説明を聞くと、"配属先変更による給与額変更"ではなく、"育休を取ったことによる給与額の見直し"と感じました。

そこでわたしはひとつ質問をしました。

"もしわたしが育休を取らなかったら、その手当は付いたままだったということですよね?"

(答えられない→不利益変更ですね)

この一言が決定打となり、手当は正当に勤務時間換算され、貰えることになりました。

(今回の一件は、会社の嫌がらせではなく、育休中に上司が変わったことによる伝達ミスが原因と思われます。)

労働局雇用環境・均等部

わたしは会社と交渉するにあたって、労働局に電話をして相談をしました。電話を掛けたのは、労働局の雇用環境・均等部です。

都道府県労働局雇用環境・均等部(室)では、労働者と事業主との間で、男女均等取扱い、育児・介護休業、パートタイム労働者の雇用管理等について民事上のトラブルが生じた場合、解決に向けた援助を行っています。
引用:厚生労働省 雇用均等

各県ごとに電話番号が違います↓
都道府県 雇用環境・均等部 所在地

客観的且つ公正な視点でしっかり話を聞いてもらえますし、どのように会社と話を進めるべきか具体的なアドバイスももらえます。

電話は匿名でかけることができますし、会社名を伏せて話せるので安心できます。また、相談窓口の方には、守秘義務が課せられているので、情報が外部に漏れることはありません。

あまり気負わず、おかしいな。納得いかないな。と思ったら、プロに相談しましょう。

わたしは、具体的に何に違和感があるのかうまく説明できなかったのですが、担当してくださった方がわたしの頭の中を整理してくれました。

そして、それをどう会社に伝えるべきなのか、いろいろなケースを予想しながら対応方法を考えてくれました。

労働者個人が会社と対等に渡り合えるようにアドバイスをくれるところ、それが労働局 雇用環境・均等部です。

さいごに、一度お話した担当の方に後日また対応して欲しい、ということも可能です。

育休を取る前にしておくこと

わたしは、産休・育休前は仕事の引き継ぎや出産のことで頭がいっぱいでした。

上司にもいつから産休に入るのかということしか話し合っておらず、これがのちのちのトラブルに繋がってしまいました。

育休明けのストレスを最小に、そして会社とのトラブルを避けるためにしておくことをシェアします。

(1)就業規則を熟読

産休・育休前には、復職についての就業規則を覚えるくらい読みましょう。印刷が可能であれば、自宅に持って帰っておくと良いでしょう。

就業規則は会社を守るために作られているケースが多いので、隅から隅まで読むと労働者の知らないことだらけ…

え?そうだったの?ということがたくさんあります。自分の希望や主張を会社と話したい場合は、まず先に就業規則を読んでからにしましょう。

(2)産休・育児休業取扱通知書の発行

産休・育児休業の申請を行ったら、会社は産休・育児休業取扱通知書という書類を発行します。

内容としては、出産予定日や産休取得期間、育休開始(予定日)や育休終了(予定日)などが記載されています。この通知書に、復帰後の条件を追記してもらいましょう。

復帰時の①雇用形態、②配属先、③給与額についてきちんと話し合って書面に残します。

そして「最終決定は復帰〇〇週間前に面談にて行う」と書いてもらいます。お互い、産休明けに揉めないでいいように、予め「仮」で話し合っておくことが大事です。

復帰時はただでさえ、気を遣います。育児しながら余計なストレスを溜め込まないように、育休復帰後の話は育休前に固めておきましょう。


ひとりでも多くのワーキングママとワーキングパパが気持ちよく育休を取り、気持ちよく職場復帰できますように…